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ユーロ圏の財政難問題がユーロ圏諸国の経済成長を鈍化させていることから、欧州中央銀行(ECB)の追加利上げ期待が後退し、ユーロは売り圧力が高まると考えている。欧州では、債務危機が深刻化するにつれ、各国は歳出削減を進めており、今後もユーロ圏の景気見通しは悪化傾向にある。29日にレーン欧州委員(経済・通貨担当)は、欧州委員会がユーロ圏の今年の成長率予想を1.6%から下方修正する可能性を示唆した。

 

今週発表の欧州の経済指標でも、8月のユーロ圏経済信頼感(速報値)では98.3と、前回7月の103(改定値)から低下した。2010年5月以来の最低を記録している。また、同時発表の8月のユーロ圏鉱工業信頼感(速報値)や消費者信頼感(改定値)でも、弱い結果となった。欧州での景況感の大幅悪化は、企業がコスト上昇分を製品価格に転嫁することがさらに困難になったと見受けられる。さらに、ECBの政策金利の誘導目標(2%を若干下回る水準)の目安となっている8月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)では、前年比2.5%上昇とインフレ率は7月と変わらない結果となったが、昨日発表のユーロ圏の8月製造業PMIも速報値49.7から49.0に下方修正され、2009年9月以来の50割れを記録した。

 

29日にECBのトリシェ総裁は、ユーロ圏の「インフレリスクを見直している」と発言したことから、追加利上げ局面が終了したのではとの観測が浮上している。総裁自身は、景気回復が予想より弱いとみられることを既に認めており、これはECBが経済成長率とインフレの見通しを変更することを示唆することを意味する。

 

そのためECBの政策金利は、今後利下げの可能性を高め、低位安定することになると考えている。ECBは、来週(8日)に定例理事会を予定しており、会合後の定例記者会見でネガティブな発言が行われるとの見方が徐々に高まっている。通貨ユーロの上値が重いことに変化はないと考えている。

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